歌で母音を開くとか閉じるとか。結局どっちなの?カラオケ上達イミフ用語集

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きんぱん 30歳サラリーマンからミュージシャンを目指すヤバい男 このパンダの生態を知る ⇒超きん的プロフィール

歌で母音の発声は大事と言われますが、その中で母音を

「開く・閉じる」

などという謎表現が出てきます。

 

多くのボイトレサイトでは、
母音は開きましょうとか、
いや閉じましょうとか、
平気で使ってきますが、
正直何のことかわかんなくないですか?

そして始末の悪いことに、

じゃあ結局どっちが正解なのよ?

ということがはっきり書かれていないではないですか!

 

このような、初心者を困らせる説明が当たり前にされてしまう状況は良くないと思ったので、
今日はこの

「母音を開く・閉じる」

  • どういうことなのか?
  • どっちがいいのか?
  • 歌でどうやって使えばいいのか?

ということを解説します。

母音の発声の仕方を変えるだけで、

歌がプロっぽくなる・高音域が出やすくなる・喉が締まらなくなる

ということが期待できます。

 

たかがアイウエオでしょ?
と思って軽視してきた私ですが、

母音の扱いは共鳴の部分にも関わってくるので、歌において非常に重要です。

この記事を最後まで読んで頂けたら、
もしかしたらそれだけで、覚醒してしまう人もいるかもしれない
というレベルですのでぜひご覧ください。

それではいきませう!

 

もくじ

母音を 開く・閉じる ってどゆこと?

まず、母音とは ア・イ・ウ・エ・オ ですが、
「開く・閉じる」とは、このアイウエオを発声するときの、

輪郭

のことです。
㋐みたいに、文字に枠があるとしたら、
この枠がぼやけて開いているのが開いた状態
硬い枠で閉じられているのが閉じた状態 ということです。

開いた母音⇒輪郭がぼやけている
閉じた母音⇒輪郭がはっきりしている

という説明が今の私の脳ミソでは限界でした。

開いた母音・閉じた母音の特徴をそれぞれ書き出してみます。

  • 発声するときの口の動きは

開いた母音⇒口はあまり動かない
閉じた母音⇒口をはっきり動かす

  • 口の奥の空間の変化

開いた母音⇒常に空間を広く取る
閉じた母音⇒アオエイウの順で狭くなる

 

こんな感じでイメージ湧くでしょうか?

なかなか文字で説明が難しいんですが、聴こえ方で言うと、

母音を開くとボヤッとした発音、
閉じるとハキハキとした発音

という聴こえ方です。

うーん。

実際に聴いた方が早いね!⇓

これは開く・閉じるが非常にわかりやすいです。

 

アイウエオそれぞれの特性

歌う時、こんな現象ありませんか?

  • 同じメロディーなのに、歌いづらい歌詞がある
  • 特定の母音で喉が締まる
  • 特定の母音でよく裏返る
  • マイクに乗らない言葉がある

この現象は、母音によって説明することができます。

なぜかというと、ア・イ・ウ・エ・オ それぞれで、

音の鳴る特性が異なる

からです。

では、これについてもう少し詳しく見ていきましょう。
(個人差があるので絶対こうとは言い切れないが)

ここでは、ざっくりとした特性をつかむために以下の視点で見ていきます。

①周波数が高い・低い
②喉の締まりやすさ
③声の裏返りやすさ
④マイクの乗りやすさ

「ア」の特性

①周波数

ちょうど中間くらいです。
高い倍音・低い倍音ともにどちらかが多く偏らない。

②喉の締まりやすさ

締まりづらい
口の空間を最も広く開けて発声するため、喉が開きやすい。
スケール練習などをアでやることが多いのはこのためです。

③裏返りやすさ

やや裏返りやすい。
力むと裏返る。

④マイク乗り

乗りやすい。
喉が開きやすく、口腔が広いため、響きを稼ぎやすいため。

 

要するに、ただボケーっと口を開けて出る、ナチュラルな音です。

響きもアイウエオの中でちょうど中間(高い倍音と低い倍音の偏りが無い)音。

まあ、真ん中の音と思ってもらっていいです。

「イ」の特性

①周波数

最も高い。
高いほうの倍音が多く含まれる。
口の空間は狭いため、細い音になりやすいが、高い音は出しやすくなる。

②喉の締まりやすさ

締まりやすい。
口の前の方で音を出すため、喉仏が上がりやすく、喉が締まる。

③裏返りやすさ

裏返りやすい。
喉仏も上がるので、力みやすい。
また声帯を引き延ばす筋肉が使われるため、裏声優位になりやすく、裏返る。

④マイク乗り

やや乗りづらい
口の前の方で音が鳴るが、口の空間が閉じているため、響かないため。

 

ざっくり言うと、イは 細く高い音になりやすいです。
喉も締まりやすいので、これを苦手とする人は多いです。

 

 「ウ」の特性

①周波数

低い。
喉仏が下がりやすいため、低いほうの倍音が多く鳴る。
そのため低い音域は出やすい。

②喉の締まりやすさ

やや締まりづらい。
喉仏が下がりやすいため。

③裏返りやすさ

やや裏返りやすい。
口の空間が狭いので声帯を伸ばす筋肉が働き、裏声優位になりやすいため。

④マイク乗り

乗りづらい。
最も狭い(閉じた)母音なので響きが得られない。
さらに口の奥の方で鳴らすため、マイクに届かない。

 

口を窄めて出す音なので、なかなか響かないのが特徴です。
そしてこもりやすいので扱いが難しい。

 

「エ」の特性

①周波数

やや高い。
喉仏は上がりやすいが、「イ」よりも口の空間を広く取るので、
高い音は出しやすくなる。

②喉の締まりやすさ

やや締まりやすい。
喉仏が上がりやすいため、力むと締まる。
なのでこれを苦手とする人も多い。

③裏返りやすさ

やや裏返りにくい。
「イ」「ウ」よりも口の空間を広く取るので、声帯が緩みやすい。
そのため、割と声帯のバランスがとりやすく、ボイトレで「ネイネイ」を使うのもこのため。

④マイク乗り

良い。
口の空間を少し広めに取り、口の前の方で鳴らすため、
マイクには伝わりやすい。

 

喉が締まらずに、リラックスして出せれば響きやすい音です。

 

「オ」の特性

①周波数

低い。
最も低音が出しやすい。
喉仏も下がるため、チェストボイスになりやすい。
そのため、逆に高い音が出しづらい。

②喉の締まりやすさ

締まりづらい。
喉仏が下がるため、リラックスしやすい。

③裏返りやすさ

裏返りづらい。
逆に声帯が伸びないので、高い声が出しづらい。

④マイク乗り

やや乗りづらい。
口の奥の方で鳴らす音のため、少しこもりやすい。

 

むしろ喉仏を下げ、下に響かせて鳴らす母音なので、逆に高音が出しづらいのが特徴。

 

母音の特性を踏まえて対策する

上で書いたように、母音はアイウエオそれぞれで特性が異なります。

歌うとき、母音を「閉じて」歌ってしまうと、上で書いたような特性がそのまま現れてしまうため、

  • 同じメロディーなのに、歌いづらい歌詞がある
  • 特定の母音で喉が締まる
  • 特定の母音でよく裏返る
  • マイクに乗らない言葉がある

というような現象が発生しやすくなります。

ということは、各母音のデメリットの部分を打ち消すような発声の仕方をすれば、上の現象を低減できる ということです。

ということで、各母音の対策を それぞれ考えていきましょう。

 

「ア」の対策

「ア」は開きやすい母音です。

ですが、しっかり喉を開いて発声しないと、アでも潰れた(閉じた)声になってしまいます。

逆に、開きすぎると高音が出づらくなるため、「ア」で高音が出づらい人は以下の対策をしてみてください。

  1. 「エ」に寄せる
    アとエ の中間くらいの「アェ~」みたいな感じにすると、音が閉じるため、高い倍音が出ます。
  2. 口をあまり開けないでアを発声する
    アは自然と口を開く母音ですが、口の開きを少し閉じることによって、音の拡散を防ぎます。
    マイク乗りが悪い人には良いでしょう。

「イ」の対策

「イ」をカッチリ閉じて歌ってしまうと、歌では良くない部分がまるっきり出てしまうため、特に対策が必要な母音です。

この「イ」が上手くいかない人が最も多いんではないでしょうか?

よく見る症状の対策です。

  1. 喉が締まる
    「エ」に寄せて発声する。
    「イェ~」みたいな感じで。
    こうすることで少し喉仏が下がり、ギューっと絞り出すような癖が解消できます。
  2. 薄い音になり極端に音量が下がる
    口を横に開かないようにする。
    さらに、口の奥の空間を広く保ちながら発声する。
    こうすることで、共鳴を確保することができ、音量が稼げるようになります。

    参考にこれみて⇓
     
    これ秦氏の『鱗』で、
    「Oh~~ うろこのように~」の
    「にィィィィ」を発声してる瞬間です。
    普通に、「に」を発声するときはもっと口が横に開き、唇が閉じた感じになりますが、
    秦氏の場合はおそらく意識的にこのように口を使っています。

実際に聴きたい人へ↓

「ウ」の対策

イに引き続き、ウも難しい母音です。

これに関しても、イと同様、狭い母音なので、潰れた声になりやすいです。

  1. マイク乗りが悪く、音量が下がってしまう
    口を窄めないように発声する。
    同時にイと同様、口の奥の空間を広げながら声を出す。
  2. 喉が締まり、苦しい声になる
    「ア」もしくは「オ」の中間で発声する。
    「うぁー」か「うぉー」で。
    こうすることで喉仏が下がり、絞り出さずに済む。

「エ」の対策

エも閉じた発声にしてしまうと、薄い声になりやすい。

  1. 喉が締まる
    舌を上に上げないようにする。
    こうすることで口の空間が広く取れ、喉仏も下がる。

「オ」の対策

響きが下に行きやすく、また籠ってボヤっとした音になりやすい。

さっきまで鼻腔に当てていた音が、急に当たらなくなってフラットすることがある母音です。

  1. 音がこもる。
    口角を上げながら発声する。
    また口を縦に大きく開けないようにする。
    これにより、音の拡散を低減できます。
  2. 高音がフラットする
    口角を上げながら、「ア」に寄せて発声する。
    「オァー」で。
    口角を上げることで軟口蓋が上がり、鼻腔に響きやすくなる。
    そうすると高いほうの倍音が増え、フラットしにくくなる。

関連記事:秦基博『鱗』を原曲キーで歌うには?ミックスボイスとは

 

アナウンサー発声では ダメ。

ここまではアイウエオそれぞれの特性と対策を書いてきましたが、
「閉じた」母音だと、アイウエオの特性が顕著に出てしまうため、

歌には向いていません。

なので、この記事の結論でもあるんですが、

歌では母音を開く

が正解です。

 

つまり、アナウンサー発声 ではダメです。

アナウンサーは、口をはっきりと大きく動かして、
くっきりと、ハキハキした発声が好まれます。

そりゃそうですよね。ニュース読むのに、やたら深みのあるボワッとした声では聴きとりづらいです。

歌のサイトでも、中には口を大きく動かしましょう と言っている記事がありますが、それは間違いです。

しかし、母音を開くだけだと、声の輪郭がくっきりせず、何を言ってるかわかりづらくなるデメリットもあります。

ではどうするか。

歌では、

  • 口は大きく動かさず
  • 子音は強く発声する

『歌語』

を使うことです。

イはエに寄せたり、ウはアに寄せたりするので、母音の差がはっきりせずあいまいになります。

そこで、子音を強く発することにより、言葉をはっきり届けるのです。

これが 歌語。

この歌語については、また別の記事で詳しく解説したいと思います。

 

母音を開くとか閉じるとか まとめ

とにかくこの記事で言いたかったのは、

母音は開く

が正解!ということです。

ただ、各母音アイウエオによって、開きやすかったり、閉じやすかったりという 特性 があるため、
それらのデメリットを低減しましょう という話でした。

母音のコントロールをすることで、得られるメリットがあります。

  • 響きの位置・質を思うようにコントロールできる
  • 音量が母音によって左右されることが無い
  • 常に共鳴を稼ぐことができる
  • 出づらかった音域が出しやすくなる

などです。

つまり、母音は発声のレベルに大きく関わっている と言えます。

発声と言葉は、強固に関係しているという認識があるか無いかだけで、今後の歌い方がまるっきり変わるはずです。

これを知るまでの私は、発声は発声。発声さえできていれば、文字・言葉なんて関係ないでしょ?と考えてました。

でもこれは 完全に間違い です。

 

もしかつての私のような認識の人がいたら、
この母音を変えるだけで、大幅にレベルアップすることもあり得るかもしれません。

まあ、そこまで難しく考えなくても、ちょっと母音を開いた意識で歌うだけで、けっこうプロっぽく聴こえちゃいますしね。

 

ということで、今回も長くなったのでこの辺で。

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