こんにちは、休日ミュージシャン育成トレーナーの織沢てつろうです。
今回は、映画【天気の子】主題歌のグランドエスケープのカラオケ解説をしていきます。
作詞、作曲はRADWIMPSの野田洋次郎氏ですが、
この曲のボーカリストは、女優の三浦透子さん。
意外なコラボだなと思いましたが、声を聞いて納得!!といった人も少なくないんじゃないかなと思います。
透明感のある歌声がなんとも曲の雰囲気とマッチしています。
天気の子の主題歌や挿入歌は、少し大人向けの童謡のような、
いままでにない感覚にしてくれます。
こういうのを新ジャンルって言ってもいいのかななんて思ったり。
それでは、カラオケ解説に行ってみましょう!
もくじ
テンポは倍でとる。
こういう静かな曲は、ゆったりとってしまう人が多いのですが、
広めにとってしまうと、どうしても緊張感のない歌になってしまいます。
この曲の歌詞を見ても、ただほのぼのしているような曲ではないですよね。
野田洋次郎氏の歌が入ってくる大サビの部分
2:15秒あたりですね。
ここから、キック(バスドラム)の4つ打ちが入ってきます。
4つ打ちが入っていようがいまいが、曲自体のテンポは変わっていません。
曲のテンポが変わらなくてもスピード感は変わるというのがよく分かる部分です。
この4つ打ちのスピード感を、最初の部分から感じて歌います。
4つ打ちの中にも違いを持たせる。
さてこの4つ打ちのリズムですが、
2:15秒あたりの、バスドラムが常になっているようなイメージだと、ちょっと激しいリズムになってしまします。
そこで1つの例ですが、
2:15を境にリズムのイメージを変えてみましょう。
曲の始め〜2:15 トン トン トン トン
2:15〜曲の終わり ドッ ドッ ドッ ドッ
あまり変わらないように思えるかもしれませんが、
変わらない原因はイメージの弱さです。
ただのカタカナ読みで、トントンとかドッドッと鳴らしても効果は薄いです。
【トン トン トン トン】
この部分は、少し高めのパーカッション(カウベルなど)が鳴っているイメージ。
【ドッ ドッ ドッ ドッ】
この部分は、今回の曲でも使われているキック(バスドラム)が鳴っているイメージ。
しっかり鮮明に頭の中で鳴らすことで、実際のリズム感もかなり変わってきます。
2:15を目安にリズムの感じ方を変えて歌ってみてください。
一定の音色を意識する。
これは、1本調子で歌うという意味ではなく、
裏声ベースと地声ベースの声質(声圧)を合わせるといった意味です。
1:45辺りから始まるBメロ
【じゅうりょくが】【たいようが】【かれが】【せーの】
このフレーズの入り、赤文字の部分は、
裏声ベースのアプローチになっていますが、
そのあとのフレーズで地声ベースになっても、声色が極端に変わったりしていません。
ここで極端に声色が変わってしまうと、
裏声がすっぽ抜けて聞こえにくくなったり、やたらと音量差がついてしまいます。
良い意味での淡々とした印象がなくなってしまうんですね。
裏声ベースを強く、地声ベースを弱く。
これを解消していくのがミックスボイスだったりするんですが、
細かいミックスボイスの説明をするとかなり長くなってしまうので、
ここでは、声色を統一していく1つのコツを説明していきます。
裏声の方が声量がなくて、地声の方が声量がある状態が一般的だと思います。
ここでは、声の印象を統一したいわけなので、
裏声を強く、地声を弱く。
この状態にして、差を少なくしていきます。
両方一気にやると難しいので、
地声を弱くする方を先に取り組んでみることをオススメします。
地声の声量をおさえる際の注意点。
声量をおさえる過程でつまづきやすいのが、
いつの間にか裏声になってしまっていることです。
特に女性に多いのですが、自分の中で、地声と裏声の違いが分からないという方が多く、
声をおさえていくうちに、裏声になってしまいます。
声帯がしまっている状態のヘッドボイスになっていればそこまで問題ではないのですが、
声帯が開いた状態の、息漏れ声になってしまうと実際の歌ではあまり使えないものになってしまいます。
ポイントは、
- 地声の声量は抑える
- 声帯は完全閉鎖
- 息が漏れていない
- 地声ベースの発声
この辺りを意識して行くと、
人によっては、
自然とミックスボイスになって実際の歌唱でも即戦力となる歌声になっていることが多くあります。
この練習をしても、まだBメロの初めの部分で声色が変わってしまうという方は、
裏声ベースの声を強化をしていきます。
- 声帯は完全閉鎖
- 息が漏れていない
- 裏声ベースの発声
- 声の音量を少しあげる。
裏声ベースの練習で難しいのは、
低めの音階を声帯閉鎖したまま裏声ベースで歌うことです。
この状態の発声で、音程を下げていくと途中でどうしても声帯が開いてしまって、
息漏れごえになってしまいます。
その状態になっている時は、音程が低いと思い込みすぎていることが多いです。
その思い込みが息の流れる方向を変えて、息も声を下に溜まってしまいます。
この時はだいたいが息漏れ声になります。
音程が変わっても、
声が出ていく向き
声を出すイメージは、同じ位置で発声練習をしてみてください。
このように、地声ベースと裏声ベースの両方のアプローチの強化をしていきます。
- 音程に関わらず、安定した声で歌える。
- 高音部分で声を張り上げないようになる。
- 低音部分で息漏れごえにならない。
さまざまなメリットがあります。
今回の曲に限らず、色々な曲で使えるテクニックなので、ぜひ練習してみてください。
以上、グランドエスケープ【RADWIMPS】feat.三浦透子 カラオケ解説〜映画主題歌編〜でした。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう。