カラオケや歌を練習していていろいろ調べていると、
ほとんどの人が『喉声』なるものに遭遇すると思います。
私もそうでしたが、初めは???でした。
まず喉声なるものが何なのか、
どんな状態のことなのか よくわかりません。
てか普通、声って喉から出るじゃん?普通じゃん?
と思ってました。
『喉声』とは要するに、
喉に余分な力が入って絞り出したような良くないとされる声です。
この記事では、どんな声、状態が喉声なのか、
その判別のしかたと改善方法、練習方法をお伝えします。
自分の声がどうなのか気になる方は、
ぜひ最後まで読んで頂き
喉声かどうかの判別と改善をしてみて下さい。
きっと見違えるようないい声になるでしょう。
もくじ
喉声の判別方法
まず、喉声とは何なのか、どんな状態のことなのか
聴いた時の特徴と自覚症状としての特徴をお話ししていきます。
喉声はどんなふうに聴こえるか?
まず、喉声はどんなふうに聴こえるものなのかというと、
- 絞り出した感じの声
- 苦しそうな声
- 響きが少なく、薄っぺらい感じの声
- 細く弱い声
- 聴いていて心地よくない
こういう声のことを言います。
聴く側としても聴き心地が悪く、
あまり長く聴いていたいとは思いません。
体に響かせることができていない状態なので、
倍音成分も少ないのが特徴です。
自覚症状としての状態はどうなるか?
声を出している本人の感覚や体の状態がどうなっていると
喉声か、いくつかパターンを挙げます。
- 苦しい
- 1曲持たない、持ったとしても2、3曲
- 疲れる
- 気持ち良くない
- 喉が痛くなる
- 高音が苦しい、出ない
- 声がすぐ枯れる
体に以上のような症状が現れる場合は
喉声になってしまっている可能性が高いです。
見た目でも判別可能
喉声になってしまう人は、
歌っている時の見た目でも判別することができます。
- 前かがみになって縮こまる
- 肩が上がる
- のけぞる
- 喉仏がガッツリ上がる
- 首が筋張るほど力んでいる
- アゴがしゃくりあがる
- 口が横に開く
- 舌が上がって口の中が見えない
これのいずれかの状態になっていることが多いです。
例えばこれ
逆に非常に良いお手本です。
アゴはしゃくり上がり、口は横に開き
首に力が入り、喉仏もガッツリ上がり、
たぶん舌もガッツリ上がっているでしょう。
これはもちろんネタでおもしろいですが、
歌う時にこうなったら絶対に、確実に喉声です。
「そんな大げさな!笑」
と思われるでしょうが、
高音のキツイところ歌ってるとき
意外とみんなこれに近い状態になってますよ。
私もたぶんこうなってることあります。
喉声になってしまう原因と対策
喉声の判別のしかたがわかったところで、
こんどはなぜそうなってしまうのか、
原因とその対策をお話ししていきます。
リラックスできていない
体が全体的に緊張していたり、
力んでいたりすることが原因の一つです。
体のどこかの部分がこわばっていたりすると、
自然と首や喉、顔にも余分な力が入ってしまいます。
体がガチガチなのに、首回りだけリラックスするとか
逆にできないですよね。
その逆もまたしかりです。
対策
首回りもそうですが、
体全体をストレッチしましょう。
伸びをしたり、軽く体操するのもいいです。
その際、深呼吸もするとなお良いです。
呼吸が浅い・腹式呼吸できていない
いわゆる胸式呼吸だと、
呼吸が浅くなり肩が上がってしまいます。
つまり腹式呼吸ができていない状態ですが、
これだとおなかの方まで深く息が吸えないため、
結果的に少ない息を絞り出すしか声を出す術がなくなってしまいます。
そうなるとたちまち
肩から上が力みまくってしまい、
喉声の完成となります。
対策
じゃあ腹式呼吸をするようにしてください
と言うのは簡単ですが、それができないから困ってるんですよね。わかります
ではなぜ、呼吸が浅くなってしまうかということなんですが、
これはまず、「息が吐けていないから」なんですね。
深く吸うためには、まずしっかり吐くことが必要です。
しっかり吐いたら、今度は肩が上がらないように吸ってみて下さい。
鼻で吸うか、口をストローを咥えた形で
吸ってみると、感覚が掴みやすいと思います。
腹式呼吸については深い話になるので、
こちらの記事も参考にしてください。
▼▼▼
【ボイトレ】胸式呼吸と腹式呼吸の違い 歌に必要な理由
【ボイトレ】腹式呼吸のコツ 一瞬でマスターする方法と練習法
息が流せていない
これも腹式呼吸ができていないから
という話になってしまうんですが、
声を出す時に、喉で息を止めてしまっている場合があります。
普段の会話をするときの感覚のまま歌っている人に多いです。
普段しゃべる時って、
そんなに意識して息は吐かないですよね。
なので話声感覚だと、この症状になりやすいです。
対策
息を吐きながら、
その息に声が乗っかる感覚で発声します。
上でも書きましたが、そうすることで
息をしっかり吐けるので、
腹式呼吸をすることにもつながります。
喉が締まっている
喉が締まる原因はいくつかあります。
リラックスできていなくても喉は締まるし、
口の開け方が悪くても締まります。
舌の位置によっても締まります。
喉が締まるということは、
気道が狭くなっている状態です。
というか、喉が締まった状態の声が要するに『喉声』です。
喉が締まると、息の通り道が狭く
音が反響する空間も狭くまります。
声が薄く弱弱しくなるなるのはそのためです。
響きが少ないため、聴いても心地が良くなく、
本人も苦しいばかりなのですな。
対策
ではどうすれば喉が締まらなくなるかです。
いろいろ複合的な要因はありますが、
すぐに意識しやすいところでいくと、
口の開け方です。
口はタテに開けるようにします。
人差し指を口の前に立てて、
だいたい第2関節くらいまで開きます。
その際、アゴは引かないようにしてください。
アゴは引かず、少し前に落とすような開き方が正解です。
この開け方をすれば嫌でも喉が開きます。
玉置浩二のこの開け方が理想的です。
アゴが引けて喉を潰してしまっている良くない例は
こちらです。
この開け方だと、気道が確保できません。
母音が閉じている
また分かりづらい用語を使って申し訳ないんですが、
母音の発声のしかたによっても
喉締まり、力みになりやすく
喉声の原因の一つになります。
母音が開くとか閉じるとかが意味わかんないよ~って方は
こちらの記事を参考にしてください。
▼▼▼
歌で母音を開くとか閉じるとか。結局どっちなの?カラオケ上達イミフ用語集
母音は「あいうえお」ですが、
「い」と「う」「え」は閉じやすい母音です。
「いーーーー」と言うとき、普通は
口を横に開き、歯を見せるように発声しますよね。
これは話し言葉の時そのような口の使い方になるんですが、
これは母音が”閉じた”状態です。
歌の時にその口の開け方をすると、
喉と口の空間が閉じてしまい、
うまく響かせることができません。
そしてその、”閉じた”状態で
高音を発声すると、『喉声』になりやすいです。
「う」も「え」も
口と喉の空間が閉じやすいので、
開いた発声にしないと喉声になりやすくなります。
対策
閉じやすい「い」「う」「え」でも
開いた母音で発生します。
「い」は「いぇー」って感じ
「う」は「うぁー」って感じ
「え」は「えぁー」って感じです。
詳しくはこの記事を参照▼▼▼
歌で母音を開くとか閉じるとか。結局どっちなの?カラオケ上達イミフ用語集
姿勢が悪い
正しい姿勢でなければ、
やはり変なところに力が入ったり
呼吸の妨げにもなっていきます。
対策
できればまずは立った状態で、
正しい姿勢ができるようになって下さい。
- 足は肩幅に開く
- 重心はかかと、親指の付け根、小指の付け根の3点に均等に
- ひざはやや緩めた状態。(つり革に捕まったくらい)
- へそと鎖骨の間の距離を長くする感じでスッと背筋を伸ばす
- 横から見て耳と肩の位置がまっすぐになるように
- 反り腰にならないように、少し恥骨を前に出す
ちょっと文字で書いても分かりづらいので、
これに関しては別の記事を書きます。
喉声を解消する練習方法
喉声のクセはなかなか簡単には抜けないものですが、
練習して慣れていくことで
少しずつ改善されていきます。
改善するための練習方法を並べていくので
参考にしてみて下さい。
息に声を乗せる練習
- まず、だらーんと口を開け、「ハァ~ ハァ~ 」と息を吐きます。
テンポは60くらいで拍子に合わせて吐いてください
この際、息を軟口蓋(上あご奥の柔らかい部分)に当てるように吐く。
口先から出る感じは✖ - 舌は下唇の内側に置く感じです。
- 「ハァ~ハァ~」吐く息に、すこしずつ声を混ぜます。
吐く息の流れは止めずに、あくびのような低い声が
若干混ざる程度でOKです。 - 3のあくび声を、だんだん実声に近づけていきます。
その際、息の流れはそのまま、喉でせき止めないようにします。 - 4ができたら、その声のまま音程をつけて発声してみます。
高くなっても、リラックス状態が保てるようになれば成功です。
あえいおうの発声練習
「あーえーいーおーうー」を発声します。
以下のことを意識しながらやってみましょう。
- ⇑でやった、息を流して声にする感覚のまま行う
- 口は開けたまま、ほとんど動かさないで発声する
- 喉と口の空間は広く保ったまま発声する
- はきはきとしないで、あいまいな発声でOK
- 特に 「い」「え」「う」で閉じないように注意する
ドッグブレスに声を付ける
お腹をぺこぺこさせ、「ハッハッハッハ」とやるのが
ドッグブレスです。
これに声を付けて「ハットホットハットホット」
と言います。
「あ」でも「い」でもなんでもいいです。
いろんな母音でやってみると良いでしょう。
注意点は、やはりこれも
しっかりと息に乗せて声にするという点です。
息の流れを、喉でせき止めないようにしてください。
まとめ
さて、今回はボイトレイミフ用語集ということで
『喉声』の判別方法と原因、改善方法についてお話ししました。
いろいろとパターンを書きましたが、
喉声は何か特定の原因があるわけではなく、
いろんな要素が複合的に起こってそうなります。
呼吸も大事だし、口の開け方、母音の発声のしかたなど
言うたら全部大切です。
そしてそのどれか一つだけできるようになっても、
じゃあ上手くなりますかって言ったらそうでもありません。
結局は総合的にいろいろ練習していった結果、
やっと本当の良い声になるんだと思います。
だからこそ、難しいな~と感じるところであり、
おもしろいところでもありますね。
なのでひとつづつ、少しづつでも良くしていって
私と一緒にうまくなっていきましょうーーー
追記:喉声もそうですが、正しい発声なのか、
いい声なのかの判別は自分ではなかなか難しいものです。
本当に正しい判断をするなら、私はやはりプロに習うことをおススメします。
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