こんにちは。
休日ミュージシャン育成トレーナーの織沢てつろうです。
夏も終わりと言うことで、今回は、
アニメ映画【打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?】の主題歌
【打ち上げ花火】について解説していきたいと思います。
イントロのピアノのどこか切ない雰囲気からAメロへの流れがとても印象的なこの曲。
個人的に、この映画の監督であり原作者の岩井俊二氏が大好きでして、
また新たな岩井俊二ワールドが…
と、映画の解説ではないので、歌の解説に行ってみましょう!!
もくじ
DAOKOの息遣いを参考に!!
この曲、DAOKO✖️米津玄師、2人のデュエットと言うことで、各々違ったアプローチをしているのですが、
難解と言われる米津氏の曲を解き明かすポイントがありました。
ズバリ!!
DAOKO氏のブレスをしっかりと聞いてください。
特にA、Bメロのオケが静かな部分で、とても気持ちよくハマってきます。
実は細かいフレーズ多数!!
冒頭のピアノの切ないフレーズや、サビの情緒的なメロディーが、
この曲をバラードらしくしているのですが、
米津氏の曲、そのイメージで歌うと、大体の人がつまづきます…
ゆったり目な印象なのに歌ってみると、意外とカツカツしてる。
他にもそういった曲はいっぱいありまして…
のんびりはしていられない。
と、覚えておいてください。
ブレスの長さ
さてさて話は少し戻りまして、DAOKOさんの息遣い、
というか息を吸ってる時の音をしっかりと聞いてみましょう。
ここまで分かりやすく吸い方の違いが聞こえやすい曲も珍しいので、息の吸い方の教科書になりますね。
1番のAメロ
【砂の上に】
【君の後ろ姿】
この2つの部分をくらべてみてください。
吸っている長さが違うの分かりますか?
スーーッ【砂の上に】
スッ【君の後ろ姿】
ここで重要なポイントが2点あります。
- リズムに沿ったブレスをしている。
- 余裕のあるところは、長く吸っている。
リズム感のあるブレス
【砂の上に】のフレーズは4拍目から始まっています。
対してブレスは3拍目の表拍からスタートしています。
【君の後ろ姿】も同じように4拍目からスタートしています。
しかしブレスするタイミングは、3拍目の裏拍からになっています。
軽く拍の説明をしておきます。
1 and 2 and 3 and 4 and
数字の部分が表拍、
andの部分が裏拍です。
言葉にするとこんな感じ。
ワン エン ツー エン スリー エン フォー エン
このように、どこで息を吸っても良いという訳ではなく、しっかりとリズムに合わせたブレスをすることが実はめちゃくちゃ大事です。
もうブレスの時点で、その先の歌は決まってしまうくらいです。
野球で言う所のバックスイングです。
そこに意識が言っていない人があまりにも多かったりします。
一大事…….
余裕のあるブレスを!!
「表拍と裏拍とかよく分からない…」
「音楽理論っぽいことはやめてくれ…」
と言う声が、聞こえてきそうですが。
わからなかったら、とりあえずのところは表拍、裏拍は意識しなくて大丈夫です。
意識するところはコレ
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
なるべく長く吸え!!
1つのフレーズに対して割と余裕で息がもつ部分は、しっかりと息を吸わない状態で歌い始めてしまうことが多いです。
まぁまぁなんとかなってしまっているから、その部分を修正したりしないのですが、
息を吐ききった状態に近づくほど、腹筋に余計な力がかかってしまいます。
そうなると、潰れたような平たい歌声になってしまい、
喉の奥も閉まりやすくなります。
この状態を避けるために、息が続く続かないに関わらず、
十分な量の息を吸い込んで、支えた状態で歌い始めてください。
そうすることで、ふくよかな歌声になって歌の説得力が増していきます。
ブレスを歌う意識を持つ!!
ブレスの説明をすると、今度はブレスに意識がいきすぎてしまうことがあります。
ここでポイント。
ブレスも歌の1部分である。
この感覚です。
ブレスに意識が向きすぎて、歌がおざなりになってしまうのは本末転倒ですし。
歌に意識が向きすぎて、十分に息が吸えてない状態が続くのも避けたいところであります。
どちらも同じように大事なところです。
ともすれば、このボーカルのブレスの音が好き。
なんてマニアックな人がいたり。
とあるカバー動画で、本家に比べるとブレスの音が汚い…なんてコメントがついていたりします。
ちょっと特殊な例ですが、ブレスの音を気にしている人が少なからずいるのも現実です。
ブレスと歌の意識配分を同等にする練習方法。
- 歌詞カードを用意する。
- ブレスを書き込む
これだけです。
これだけなんですが、注意するところが2点あります。
手書きがいいです。
印刷したものだと、すでに記載されている歌詞と、書き込んだブレスの見え方が変わってしまい、
同等の意識配分にすることが難しくなってしまいます。
全て手書きで書き込むことで、同じような見え方になって、ブレスが歌の1部分だという意識で歌えるようになります。
もう1つは、吸い方のパターンによって書き込む文字を変える、です。
最初に説明した通り、長く吸えるところもあれば、フレーズが細かくて短く吸わないといけない箇所があります。
書き込む言葉は自分がわかりやすいようにして大丈夫です。
例えば、
長いところは【ハァー】
短いところは【ハッ】
などですね。
ハァだと吐くイメージになってしまうと言う方は、【スーッ】とかでも大丈夫です。
要は自分が分かりやすければなんでもいいです。
誰かに見せるようなものでもないですしね。
解説、ブレスだけかよ…って思った人もいるかと思いますが、
それくらいブレスが歌に与える影響が大きいということです。
DAOKOさんのブレスの音だったり、タイミング、
個人的にすごく好みなタイプのブレスだったので、
そこにフォーカスして解説させていただきました。
以前紹介したヨルシカさんと同じく、意図的に目立ったクセをつけずにストレートに歌うというのが好まれていたりするここ最近の音楽シーン。
少し目線を変えて、ブレスから取り組んでみてはいかがでしょうか。
以上、DAOKO✖️米津玄師 打ち上げ花火カラオケ歌い方解説〜デュエット編〜でした。
また次回のブログでお会いしましょう!