こんばんみ。みんなのきんぱんです。
さて、今日はちょっと曲の歌い方からは少し離れて 腹式呼吸の話をしようと思います。
ちなみに、この記事は理論編と実践編に分かれてます。さっさと実践編に行きたい人は 【ボイトレ】腹式呼吸のコツ 一瞬でマスターする方法と練習法 へ飛んでね。(この記事の最後には特別ごほうびがあるからこちらも読まれることをオヌヌメする)
歌を上手く歌えるようになりたいとか、どんな練習をすればいいのかなどを調べていくと、必ず出てくるこの『腹式呼吸』
やはり例に漏れず私もこれに行き当たったんですが、ボイトレでちゃんと教わるまでは何のことかさっぱりでした。
疑問ポイントとしては、
①なぜ必要なのかわからない
②やり方がわからない
③できてんのかどうかわからない
④歌でどう使うのかわからない
私の場合こんな感じでした。
で、ググってみても ”支え” がうんぬんとか 練習法は。。とか 大切ですよ大切ですよ~ などという話ばっかりでなおさらわかりません。
使い方とか意味とかっていう「本質」がわからないのに、ただアホみたいに練習ばっかしたって上手くなるはずないじゃないですか。
私はボイトレで習ってようやくその意味するところが分かってきたので、これを読んで頂いた皆様には ボイトレに行かなくてもできるように、情報をシェアしたいと思います。(もちろんボイトレは超プラスになるよ!)
※ちなみにこれはダイエットにも良いですよ!
もくじ
胸式呼吸・腹式呼吸とは何か?
まずは実際に体ではどういうことが起きているのかを理解する必要があります。
”腹式呼吸” という言葉だけ聞くと、さっそく疑問がわいてきませんか?
呼吸って 肺でするのにどうやって 腹でするんだよ!腹に息入るわけないじゃん!
ええ、私はそう思ってましたね。
じゃあ実際はどういうことなのか。 下の図を見てください。
青色の肺の下にある、赤いやつが横隔膜です。
息を吸うとき、下がり 吐くとき、上がります。図の左が吸った時、右が吐いた時です。
呼吸するとき、『胸郭が広がる動き』と『横隔膜が上下する動き』で空気の出し入れをします。
普段、呼吸をするとき、特に意識しなければ 胸郭の動きがメインで呼吸しています。(もちろん横隔膜も多少動いてる)この状態が
胸式呼吸(きょうしきこきゅう)です。
胸式呼吸メインの時は、肩が上下に動きます。胸の上部が膨らみます。これは胸郭がメインで動いているためで、空気は肺の上のほうにだけ入ります。
上のほうにしか入らないため、浅く速い呼吸になるのが特徴です。
一方、横隔膜がしっかり下に下がった状態にするのが
腹式呼吸です
先ほどの胸式呼吸とは違い、肺は下方向(おなかの方)に大きくひろがります。
実は、肺は背中側の下方向に大きく伸びます。
胸式呼吸よりも、たくさんの容量を吸うことができるのが特徴です。
これはなぜかというと、おなかに 骨 が無いからです。風船を金属の箱の中で膨らませても箱より大きくならないですね?箱の下側が開いてたら、開いてるところからびよーんて伸びますよね。
試しに、背中側の肋骨の一番下の骨のとこに手をあてて、大きく息を吸ってみてください。横隔膜が下に動いてるのに触れます。つまり、そこまで肺が伸びてるんですね!
よく、腹式呼吸するときはおなかを膨らますように と説明されます。
これは、意識的に横隔膜を下方向に伸ばしているため、圧迫された内臓が押し出されているからなのであります。
これが
こうなる。
内臓が圧迫されてるので、おなかがグポグッポなります。ぜひ Ballet Yoga 様 読んでください。すごいダイエットに良いですこれは!
体では、このようなことが起きています。
これが腹式呼吸の正体だったわけですね。
なので正しい認識は 「しっかり横隔膜を下げたことで腹方向に肺が伸びた状態」
これが腹式呼吸 なのであった。(‘ω’)
腹式呼吸が歌に必要な理由
では、腹式呼吸が何なのか分かったところで、なぜ歌においてこれが重要なのかというお話をします。
理由その1
まずは、その吸える量です。
単純な話、空気をたくさん吸えたほうが歌に有利になります。
一息で長いフレーズが無理なく歌える、息を多く流すことで声量が増す、息の量の調整ができるので表現の幅が広がる。また声にパワーが出せる などなどがメリットとなります。
吸える息の量が少なくて息が続かず、やたらはっはっはっはっはとブレスしてたらうざいですよね?
胸式呼吸よりも多くの息を吸うことができる理由は、上の項でも説明した通り
”肺は横隔膜を下げることで、おなかの方 さらには腰のあたりまで伸びる”
からです。
理由その2
腹式呼吸することによって、吐く息の量を調整することができるから。
これがいわゆる ”支え” なんですが、おなかのほうに空気を入れると、腹筋を使って 一気に息が出てしまうのを防ぐことができます。
息を一気に出さないように調整することができないと、ロングトーンが安定しなかったり、声量がコントロールできなかったりになってしまいます。また、フレーズの終わりがブツッと切れちゃったりもします。
じゃあ腹筋を鍛えて ムキムキになればいいんだね!(‘ω’)
違います‼
ここは注意していただきたいんですが、このようなマッソーは歌には使っちゃいけません。このようにガチガチに固めて力入れて歌うと余計なリキみがでますし、空気圧パワーのみで声量を出すことになり、結果的に喉に負担がかかります。
この 腹直筋 ではなくて、使うのは
これ。 内腹斜筋 です。
インナーマッソーなんで、よくある 上体起こし をやっても鍛えられません。
これの使い方と練習の仕方は後編で書きます。
ここでは この内腹斜筋 が腹式呼吸の際の主役だよー てことだけ押さえといてください。
理由その3
胸腔を広くとることができる。
胸腔とは、胸の空間 アバラ骨に囲われてる部分です。
歌って、共鳴といって体の空間に声を響かせるのがとっても大切なんですが、響かせる空間は広いほうがいい音が出ます。でかいスピーカーのが音量も出るし音がいいのと同じです。
胸の空間も、音を響かせるのに大切な場所なんですが、ここを大きく取れるよーってことです。
なぜそうなるのかですが、
胸式呼吸だと、息を吐くのにつれて胸が萎むのに対し、
腹式呼吸では、萎むのがおなかが先なので、その間はまだ胸に空気が入っている からです。
つまり、胸の空間が大きいまま声が出せるため、よく響きます。
肺を 上側と下側に分けて考えるとわかりやすいかもしれません。
胸式で使うのは 上肺 だけ。上肺に入った空気を出すと もう残りはない
腹式で使うのは 上下両方。吐くときは下肺の空気が出る。上肺はまだ残っている。
この3点が 腹式呼吸が歌にとって大切な理由となります。
腹式呼吸【理論編】のまとめ
予想はしていましたがやはり腹式呼吸なんて大事な話を書くとなると、文量が多くなってしまいますね。
まだまだ続きそうなので、続きは実践編に譲ります。
ここまでのまとめです。
- 腹式呼吸とは、横隔膜をしっかり上下に動かしおなかのほうまで肺を伸ばす呼吸である
- 歌にとってのメリットは3点。
①空気をたくさん吸える ②空気の出ていく量をコントロールできる ③胸の空間を広く取って音を響かせられる
以上になります。
よくぞ最後まで読んでくれたな!そんなおまいらに褒美じゃ。
ほれ!
それでは、実践編へ続く!
実践編 【ボイトレ】腹式呼吸のコツ 一瞬でマスターする方法と練習法
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